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艶やか鮮烈、輝く色彩 ガラス絵の幻惑の200年史

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艶やか鮮烈、輝く色彩 ガラス絵の幻惑の200年史

桂ゆき「ブドウとキツネ」1970年代頃 福島県立美術館蔵 桂ゆき「ブドウとキツネ」1970年代頃 福島県立美術館蔵

 「ガラス絵」とは透明なガラス板の裏に描き、表から鑑賞する絵画のこと。中世ヨーロッパの宗教画に始まり、中国を経て、江戸中期に日本へ伝わったとされる。現代までの変遷をたどる初の企画展「ガラス絵 幻惑の200年史」が東京・府中市美術館で開かれている。(黒沢綾子)

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 まず印象的なのは、ガラス越しに見る色の艶やかで鮮烈な輝きだ。企画した同館学芸員の小林真結さんによると、キャンバスや紙に描いた通常の絵画では絵の具の凹凸に光が乱反射するが、ガラス絵の場合は絵の具がガラス面に隙間なく密着するため、絵の具そのものの色を楽しめるという。

 また裏面に描き、表面から見るということは、左右の反転はもちろん、絵の具をのせる順番も逆になる。普通は背景から描くことが多いが、ガラス絵は最も前面に出るところから着手される。その複雑で緻密な計算や技巧も見どころだ。

 ガラス絵の誕生は、透明な一枚のガラス板をある程度製造できるようになった13~14世紀の欧州にさかのぼるという。主にキリスト教の主題が描かれ、18世紀以降はチェコやルーマニアなど東欧を中心に、素朴な民衆絵画として盛んに描かれてきた。

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