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「二つで一つ」…興福寺の梵天と帝釈天、112年ぶり再会

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「二つで一つ」…興福寺の梵天と帝釈天、112年ぶり再会

112年ぶりに並んで展示された「帝釈天立像」(根津美術館蔵)(左)と「梵天立像」(興福寺蔵) 112年ぶりに並んで展示された「帝釈天立像」(根津美術館蔵)(左)と「梵天立像」(興福寺蔵)

 根津美術館(東京都港区)所蔵の「帝釈天立像」(1201年)はかつて、奈良・興福寺の重要文化財「梵天立像」(1202年)と一組で同寺の東金堂に安置されていたという。いま、同美術館で112年ぶりの“再会”を果たしている。

 並び立つ帝釈天と梵天は、いずれも180センチ超。2体とも鎌倉初期、康慶(運慶の父)門下の仏師、定慶(じょうけい)によって作られたことがわかっている。

 寺の記録によると、帝釈天像が興福寺を離れたのは明治38年。廃仏毀釈で荒廃した寺の復興を助けた実業家、益田鈍翁に礼として譲られたという。その後、古美術商を通して昭和初期に同じく実業家、根津嘉一郎の手に渡った。

 興福寺国宝館の金子啓明館長によると、鈍翁に渡る前に撮影された帝釈天像の写真が残っており、顔や右肩などが大破していたという。「恐らく鈍翁所蔵の時代に、現状のような顔に復元されたのではないか」。確かに梵天と見比べると、帝釈天の顔はややふっくらとし、彫りも深い。

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