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【ゆうゆうLife】「ホームホスピス」の現場から(上) 一軒家の暮らしの中で看取り、重度・単身でも穏やかに

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「ホームホスピス」の現場から(上) 一軒家の暮らしの中で看取り、重度・単身でも穏やかに

リビングの大きなテーブルは、「わが家」のシンボル。左から2人目が市原美穂さん =宮崎市の「かあさんの家」 リビングの大きなテーブルは、「わが家」のシンボル。左から2人目が市原美穂さん =宮崎市の「かあさんの家」

 人生の最期はわが家で過ごしたいと思っても、誰でも思いがかなうわけではない。そうした中、独居や老々世帯、手厚い医療が必要な人を、暮らしの中で看取(みと)ろう、という取り組みが広がっている。一軒家にスタッフが常駐し、在宅医療や訪問看護などを利用して生活を支える「ホームホスピス」を紹介する。(佐藤好美)

                     

 ホームホスピス「かあさんの家・曽師」は、宮崎駅から車で6、7分の住宅地にある。築50年以上の民家に、今は6人が住んでいる。末期がんの男性や、リウマチで認知症の女性、気管切開を受けた人など、医療と介護の両方を必要とする人が多い。

 スタッフが庭に張り出したデッキに干された洗濯物を取り込み、キッチンで夕飯のみそ汁を作り始める。ニンジンを切るかたわらで、鍋から湯気が上がる。末期の肺がん男性のおぜんには、薄い焼酎のお湯割りが用意された。

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 宮崎市の石田裕子さん(69)=仮名=は、84歳の叔母をここで看取った。叔母は70歳過ぎまで働いた後、認知症と腎臓疾患を抱えて1人で暮らしていた。だが、ある日、自宅で倒れて搬送され、「透析しないと3カ月ほどの命」と告げられた。

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