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「ポピュリズムとは何か」 民主主義の「劇薬」どう対処 水島治郎・千葉大教授に聞く

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「ポピュリズムとは何か」 民主主義の「劇薬」どう対処 水島治郎・千葉大教授に聞く

「昨年は、今世紀に入ってから進行していたポピュリズムのマグマがついに噴き出た年だった」と語る水島治郎・千葉大教授 「昨年は、今世紀に入ってから進行していたポピュリズムのマグマがついに噴き出た年だった」と語る水島治郎・千葉大教授

 「激しく批判はするが権力は持たない、野党としてのポピュリズムはいいのではないかという意見もある。既成政党の腐敗を抑止するなど、政治に緊張感をもたらすから。だが単独政権を握った場合、ベネズエラのチャベス政権のように、逸脱時の制御が利かなくなるリスクがある」。ポピュリズムは明暗の二面性を持ち、民主政治にとって切り離すことのできない厄介な存在だ。「適量を用いていい面だけを摂取できれば効果的だが、がぶ飲みすると命に関わる。民主主義にとって、まさに劇薬」と水島教授。

 今年春に行われる仏大統領選では、国民戦線のマリーヌ・ルペン党首が有力候補として浮上している。昨年のトランプ現象、英国のEU離脱、フィリピンのドゥテルテ大統領誕生などにとどまらず、ポピュリズムは今年も継続して議論になり続ける、と予測する。

 先進国の中でも日本は幸か不幸かグローバル化が遅れているため、日本でも登場しているポピュリズム政党は、一時代前の欧州のポピュリズム政党と似た弱い段階にとどまっていると、みる。ただ、「日本の政治や社会の変化は欧州より10年遅れて来る。今後、現在の欧州と同じ状況に移行する可能性はある」と、注意を促している。

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