産経ニュース

【将棋ソフト不正疑惑】三浦九段に「不正証拠なし」 AI時代「現実直視すべきだ」

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【将棋ソフト不正疑惑】
三浦九段に「不正証拠なし」 AI時代「現実直視すべきだ」

将棋棋士、三浦弘行九段のコンピューターソフト不正使用疑惑が指摘された問題で、記者会見する第三者調査委の但木敬一委員長=26日午後、東京・霞が関の弁護士会館 将棋棋士、三浦弘行九段のコンピューターソフト不正使用疑惑が指摘された問題で、記者会見する第三者調査委の但木敬一委員長=26日午後、東京・霞が関の弁護士会館

 三浦弘行九段の将棋ソフト使用疑惑について、「不正の証拠はない」としながらも、出場停止とした日本将棋連盟の措置は「やむなし」とした26日の第三者委員会の調査報告書。明確な証拠がないまま対局が迫るなか、出場停止の対応を取らざるを得なかった連盟の状況に、第三者委が“現実的な判断”を下した結果となった。

 第三者委は三浦九段のスマートフォンやパソコンを解析するとともに、ソフトとの一致率や棋士へのヒアリングなどの調査を進めた。その結果、「不正を認めるに足りる証拠はない」と結論づけた。一方、調査報告書には、疑惑を残したまま竜王戦に突入した場合、「大きな混乱が生じることが必至」とも示され、連盟の対応に理解を示した。

 とはいえ、現役棋士からは「何一つはっきりしなかったという印象で、すっきりしない」「三浦さんは不正を全面否定したのに、なぜ証拠もなく棋士生命にかかわる重大な処分を下したのか」などと疑問を呈する声も上がっている。

 人工知能(AI)研究は進化を続け、ソフトは最強棋士をも凌駕(りょうが)する実力を持つようになった。連盟は12月14日、ようやく電子機器の持ち込みを禁止したが、今回の事態は、すでに“性善説”に頼る時代ではなくなったことを示した。

 但木敬一委員長は会見で「連盟は現実を直視し、将棋というわが国の精神文化を守るための体系的な規定を早急に整備すべきだ」と提言した。AI時代の将棋界に、待ったなしの改革が求められている。

「ライフ」のランキング