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【話の肖像画】プロデューサー、デザイナー・山本寛斎(1)ファッションだけでは命は燃焼しきれない…日本人の美をショーで表現

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【話の肖像画】
プロデューサー、デザイナー・山本寛斎(1)ファッションだけでは命は燃焼しきれない…日本人の美をショーで表現

山本寛斎氏(荻窪佳撮影) 山本寛斎氏(荻窪佳撮影)

 〈山本寛斎といえばファッションデザイナーを連想する人が多いが、実際はプロデューサーとしての仕事の方が格段に多い。平成15年から「人間力」と「ファッションが持つ力」で熱き日本人の心を国内外に発信するイベント「日本元気プロジェクト」を開催。今夏は熊本地震の被災地支援も兼ね、熊本へエールを送った〉

 5歳から65歳の総勢500人の出演者と、観客3千人が一丸となって三三七拍子を行い、会場はものすごい熱気に包まれました。舞台から伝わってほしいと願うのは、参加する人々のエネルギーのすごさ。舞台上では、自分の体内に流れる一人の日本人としての好み、日本の美学を表現することに力を注ぎます。そうしないと、人々の心に訴える美は生まれないのです。

 〈デザイナーからプロデューサーへのターニングポイントとなったのは、ソ連崩壊後の1993(平成5)年、モスクワ・赤の広場で開催したスーパーショー「ハロー! ロシア」だ〉

 スーパーショーをやろうと思ったのは、ファッションだけの表現手段では、私の命は燃焼しきれないとの思いから。当時のロシアは経済状況が悪く、日本ではショーをやるより資金や食料を援助した方がいいという考えの人が多くいました。でも、私はロシアの人に美しいショーを見せたかったのです。騎馬隊や手筒花火、天使の扮装(ふんそう)をした子供たち、そしてファッション。大がかりな美的要素を混ぜ合わせたショーに、12万人の観客が集まりました。私が思っていた通り、彼らは文化的なことを欲していたのです。

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