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年末年始の読書の参考に…6人の選者による「2016 今年、私の3冊」

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年末年始の読書の参考に…6人の選者による「2016 今年、私の3冊」

『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』管賀江留郎著 『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』管賀江留郎著

 ■書評家・東えりか

 〔1〕『典獄と934人のメロス』坂本敏夫著  (講談社・1600円+税)

 〔2〕『なぜ、無実の医師が逮捕されたのか』安●(示へんに福のつくり)謙二                      著 (方丈社・1800円+税)

 〔3〕『狂うひと「死の棘」の妻・島尾ミホ』梯久美子著

                        (新潮社・3000円+税)

                   

 〔1〕関東大震災の死亡者・行方不明者は10万人以上だという。横浜でも建物が全壊し、港は崩れ、中心部は火の手が回った。横浜刑務所の典獄(所長)椎名通蔵は命を守ることは不可能として、囚人たちの24時間の解放を決意した。歴史に埋もれたこの経緯を30年の調査によって明らかにした作品である。ここで明かされる大きな冤罪(えんざい)とは何か。

 〔2〕12年前、福島県立大野病院の出産時の死亡事故で、担当医師が業務上過失致死と医師法違反の疑いで逮捕されたのを覚えているだろうか。本書はその医師が無罪を獲得するまでの裁判を担当した弁護士による記録である。この逮捕には警察と検察の勇み足があった。細かい齟齬(そご)をつなぎ合わせ、賠償制度の陥穽(かんせい)を探り出した一冊。

 〔3〕島尾敏雄『死の棘』のヒロインで敏雄の妻、ミホの評伝である。夫の浮気に苦しみ、正気を失っていくミホと、献身的に尽くしていく敏雄。果たしてその姿は真実だったのか。最初は許されていた取材を断られた著者は、ミホの死後、家族の了承を得て残された資料を整理していく。自らも書くことを望んだミホと小説のためなら手段を選ばない敏雄。美談から醜聞へ彼らを突き動かしたものは?

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