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【正論】プーチン氏への「圧力」とトランプ氏への「教訓」…真珠湾訪問の意義 「疑似餌」をまく露に過大な期待は禁物だ 東洋学園大学教授・櫻田淳

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【正論】
プーチン氏への「圧力」とトランプ氏への「教訓」…真珠湾訪問の意義 「疑似餌」をまく露に過大な期待は禁物だ 東洋学園大学教授・櫻田淳

櫻田淳氏 櫻田淳氏

 安倍晋三首相とバラク・H・オバマ米国大統領の真珠湾訪問(以下、「真珠湾共同訪問」と略記)は、昨年4月の安倍首相の米国連邦議会演説や、今年5月のオバマ大統領の広島訪問に続き、日米両国の「和解の旅」の終着点として位置付けられる。

 ≪「圧力」「教訓」として作用する≫

 ただし、現時点の国際情勢を踏まえる限りは、この度の「真珠湾共同訪問」には、単なる日米関係史上の意義を超えたものがあるという事実は、留意に値しよう。それは、この訪問がロシアのウラジーミル・プーチン大統領に対する「圧力」と米国のドナルド・トランプ次期大統領に対する「教訓」としても作用するであろうということを意味している。

 プーチン大統領に対する「圧力」とは、「領土案件を含めて第二次世界大戦中の遺恨を本当に清算する気があるかを問いただす」趣旨のものである。折しも、プーチン大統領の訪日を控えて、領土案件を含む日露関係の行方に世の耳目が集まっている。もっとも、諸々の報道から判断する限りは、ロシア政府は、セルゲイ・ラブロフ外相の発言に示されるように、領土案件を後回しにして平和条約締結を優先させる方針を一貫して保っているようである。

 いわゆる、「8項目提案」に象徴される日本の対露経済協力もまた、領土案件落着を直接に担保するものではなく、その地ならしに寄与するものと位置付けられているようである。

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