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【話の肖像画】作家・原田マハ(54)(2)「親友」を描き続ける

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【話の肖像画】
作家・原田マハ(54)(2)「親友」を描き続ける

作家・原田マハさん(松本健吾撮影) 作家・原田マハさん(松本健吾撮影)

 父が美術雑誌や美術百科事典の営業マンだった関係で、幼少期から雑誌などを通じてアートに親しみ、画家になりたいと思っていました。10歳のとき、岡山に単身赴任中だった父が「お前に見せたい場所がある」と連れて行ってくれたのが大原美術館(岡山県倉敷市)。エル・グレコ「受胎告知」など珠玉の名画が並ぶ中、とてつもなく下手くそな絵を見つけた。「何これ?」と近づいたら、ピカソの「鳥籠(とりかご)」で、衝撃を受けました。こんな下手でも美術館に飾られるのならと、ピカソをライバル視するようになりました。いいかげんにしろと言いたいですが(笑)、子供にそう思わせるピカソが本当はすごいんですけどね。これがアートについての私の原体験です。

 〈画家にはならなかったが、美術館勤務やフリーのキュレーターなど美術業界で足かけ20年、キャリアを積んだ。ところが、沖縄の離島を舞台にした恋愛小説で、後に映画化もされた「カフーを待ちわびて」でデビュー、40代半ばで小説家に転身する〉

 自分で表現することに断ち切れない思いがあった。兄(小説家の原田宗典さん)の影響もあり、小説家への憧れはずっとありました。

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