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【電通女性社員過労自殺】高橋まつりさんの悲痛な叫びを世に問うた川人博弁護士講演録(上)「電通鬼十則は即時消すべき」

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【電通女性社員過労自殺】
高橋まつりさんの悲痛な叫びを世に問うた川人博弁護士講演録(上)「電通鬼十則は即時消すべき」

富士の樹海に設置された自殺防止の掲示板について説明する川人博弁護士=11月29日、東京都千代田区、日本記者クラブ(高原大観撮影) 富士の樹海に設置された自殺防止の掲示板について説明する川人博弁護士=11月29日、東京都千代田区、日本記者クラブ(高原大観撮影)

 「一昨年、過労死防止法が成立しました。衆参とも反対ゼロでした。この中で『防止が国の責務である』と明記したわけです。国家として過労死防止が責務と宣言したのは非常に大きな意味合いを持ちます」

 「一つの企業に責任を帰するのではなく国が取り組むのは大きい。その後過労死防止大綱が制定され、今年の10月には過労死白書が提出されました。以上が歴史的経過です」

 具体的事例

 「これから具体的事例の話をします。まずは2000年の電通。大嶋(一郎)さんの最高裁判決報道をごらんください。大嶋さんは亡くなったとき24歳で当時入社2年目。お父さんがブラジルに赴任しているときに生まれた方ですね。この最高裁の判決では使用者たるものは業務遂行に伴う疲労や心理的負担が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないよう注意する義務を負うことを明記しました。特に心身の健康を損なうことがないようという精神疾患の問題についても使用者側の責任を明確にした初めての判決でした」

 「もう一つ重視すべき問題はいじめの問題です。第1審の東京地裁の判決文ですが、これは最高裁でも維持されてますので全体に確定した内容ですね。彼はお酒をあまり飲めないのにスポンサーや営業局との間での酒席がもうけられることが多かった。1カ月に1度は飲み会があって飲酒を強要されていた。そのとき上司から靴の中にビールを注がれて飲むように求められ、これに応じて飲んだことや、上司から靴のかかとの部分でたたかれたという認定があります。これは裁判所で上司が認めたんですね。パワハラ以上に暴行といわざるを得ない。これがもう一つの原因背景です。長時間労働に加えてこういうものがあった」

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