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自立進めば成功報酬 介護職員のやる気もアップ

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自立進めば成功報酬 介護職員のやる気もアップ

 ◆12%が改善

 福井県が奨励金を出すようになったのは、介護費用を抑えるためだ。毎月の保険料の平均額は、制度が始まった12年から15年間で、倍近くの5903円まで上昇。「保険料は年金から天引きされるため、このままでは高齢者の生活に深刻な影響が出る」(同県)と対策に乗り出した。

 たどり着いたのが、高齢者の自立に取り組んだ事業所の表彰と奨励金の支給だった。年間予算は約1500万円。昨年度は、145事業所が表彰制度に参加し、1548人のうち、12%にあたる192人の要介護度が改善したという。

 岡山市は、介護費に占める割合が大きいデイサービスの事業者を対象に、27年度から奨励金支給を始めた。優良事業所を表彰することで競争を促し、質を上げる狙いだ。

 ◆各地に広がる

 同様の取り組みは滋賀県や東京都品川区、江戸川区、川崎市、名古屋市が実施。国は自治体を対象に、要介護度が改善した場合に財政支援する仕組みを検討している。

 一方で課題もある。要介護度の変化だけでは、事業者が介護しやすく、結果の出やすい人ばかりを選ぶことになりかねないからだ。このため、岡山市は事業所の職員の態勢や自立に向けたケアの内容なども併せて評価する仕組みにした。

 介護サービスの評価に詳しい上智大の藤井賢一郎准教授は「国による一律の制度ではなく、地域ごとの固有の課題に即して地方自治体自ら制度設計し、導入したのは評価できる」と話している。

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