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東京国立近代美術館「瑛九展」 苦しみ抜いてつかむ「リアル」

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東京国立近代美術館「瑛九展」 苦しみ抜いてつかむ「リアル」

「作品」 1937年頃 「作品」 1937年頃

 「一連のコラージュでは、たとえ顔であっても目がない。目をあえて否定することで、私たちの惰性的なものの見方に鋭い疑問をつきつけているようだ。レアル、つまりリアルとは簡単に手に入るものではなく、苦しんで苦しみ抜いてつかむ必要があるということを思って創ったのではないか」と同館の大谷省吾美術課長は分析する。

 リアルとは現実、真実、実在といった意味を持つ。写真手法を用いて、社会や事物の実態を鋭利に表現しようとしたのだろうか。

 晩年は点描の鮮やかな色彩の油彩を制作し、48歳で死去。版画家の池田満寿夫や写真家の細江英公らに影響を与え、日本の前衛美術のなかで重要アーティストの一人に数えられている。本展では、新たに収蔵した約50点と友人への手紙を中心とした資料を初公開。20代半ば、デビュー前後の3年間の画業に焦点を当て、創作の原点を浮かび上がらせている。(渋沢和彦)

                   ◇

 来年2月12日まで、月曜休。一般430円。問い合わせはハローダイヤル(電)03・5777・8600。

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