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【本郷和人の日本史ナナメ読み】大坂の陣と後藤又兵衛(上) 最期の描写、実は講談が正しかった

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【本郷和人の日本史ナナメ読み】
大坂の陣と後藤又兵衛(上) 最期の描写、実は講談が正しかった

 11月18日の本紙(東京版)が報じるところによると、大坂の陣で奮戦した後藤又兵衛の最期の様子を詳細に報告する、新しい史料が見つかったそうです。史料の発見者は岡山県立博物館。又兵衛の配下として戦った金万平右衛門という武士の子孫が所有していた「一、後藤又兵衛討死之時」と書き出すメモ書きを解読したところ、腰に銃撃を受けて瀕死(ひんし)の重傷を負った又兵衛は、部下に命じて、秀頼から拝領した行光の短刀で首を打たせたことがわかりました。ちなみに行光は、名刀の代名詞である、あの正宗の父と伝えられる名工です。

 又兵衛の最期について、『難波戦記』シリーズは、腰を撃たれ歩行不能になったために部下に命じて首を打たせた、という。一方で『武功雑記』は、松平忠明(家康の長女・亀姫の子)配下の山田十郎兵衛という武士が又兵衛を討ち取ったとしている。『難波戦記』シリーズは、庶民に大好評を博した講談のタネ本です。『武功雑記』は肥前・平戸藩の4代藩主、松浦鎮信(まつら・しげのぶ)が記した伝記で、元禄9(1696)年に成立している。史料的には後者の方が信頼できそうな気がしていたのですが、なんと実は、前者が正しいことが今回の発見で判明したわけですね。

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