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【天皇陛下譲位】陛下のご意向尊重か? それとも皇室制度の継続性重視か? 有識者会議の意見集約難しく

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【天皇陛下譲位】
陛下のご意向尊重か? それとも皇室制度の継続性重視か? 有識者会議の意見集約難しく

天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議を終え、報告する御厨貴座長代理=30日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影) 天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議を終え、報告する御厨貴座長代理=30日午後、首相官邸(斎藤良雄撮影)

 天皇陛下の譲位への対応などを検討する「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」は30日、専門家らの意見聴取を終えた。「ご意向尊重論」と「制度論」との間で16人の専門家の賛否が割れた。譲位容認派には高齢化社会への対応や陛下のお気持ちに配慮する意見が多く、皇室や歴史の専門家の意見は安定的な皇室制度の存続の観点から慎重・反対が目立った。相反する2つの見解から最大公約数を見つける作業は困難が伴いそうだ。

 意見聴取では、憲法における天皇の役割や公務の在り方、高齢となった場合の負担軽減策など論点が多岐にわたった。ただ、最大の焦点は、天皇陛下のご意向を優先させるか、それとも皇室制度の継続性を重視するかだったといえる。

 天皇陛下が8月に表明された国民と寄り添う天皇像を模索し続けてきたというお言葉は、広く国民の共感を呼んだ。このため、皇室に詳しい京都産業大名誉教授の所功氏は「高齢化のみを理由に決心された『高齢譲位』の問題提起を真摯(しんし)に受け止める」と陛下のご意向を尊重し、譲位の道筋をつくる必要性を訴えた。

 一方で、譲位を認めることは皇室の伝統や皇統の安定性を損なうとの指摘が相次いだ。憲法や皇室典範に天皇の譲位の規定がないのは、天皇の政治利用などの混乱を避けるため、明治期に伊藤博文らが積極的に排除したという経緯があるからだ。

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