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薬剤耐性菌啓発に本腰 医療現場へ悪影響深刻

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薬剤耐性菌啓発に本腰 医療現場へ悪影響深刻

 ◆切り札を多用

 だが近年、抗菌薬で簡単に治療できていたありふれた病気が、治りにくくなる例が増えている。

 大半の子供が3歳までに一度はかかるといわれる中耳炎もその一つ。肺炎球菌やインフルエンザ菌などが原因だが、5~7割が耐性菌という報告もある。このため日本耳科学会などは、軽症例では3日間は抗菌薬を使わずに経過観察することや、使う抗菌薬の種類を絞り込むことを推奨する診療指針を作成した。

 最新の指針の作成委員長を務め、現在は千葉市で耳鼻科医院を開業する工藤典代医師は「10人に1~2人は治りにくい子がいる。原因には複数の要素が絡むが、中でも耐性菌は重要だ」と話す。

 膀胱(ぼうこう)炎を起こす大腸菌も、第1選択薬とされるキノロン系抗菌薬への耐性菌が年々増加。治療の選択肢がじわじわと狭まっている。

 三重大病院薬剤部の村木優一副部長を中心とする厚生労働省研究班は、日本の抗菌薬使用には他の先進国と異なる特徴があるのを見つけた。幅広い種類の細菌に有効な「切り札」的な抗菌薬の使用が多いのだ。

 こうした抗菌薬は、多用すると善玉の細菌まで殺して新たな耐性菌を生むきっかけになる可能性が指摘されている。

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