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【教育動向】高校は入試改革に意欲的なのに…ズレる「実現可能」策

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【教育動向】
高校は入試改革に意欲的なのに…ズレる「実現可能」策

替わりの「記述式」は迷走

しかし、中教審答申を受けた2016(平成28)年3月の「高大接続システム改革会議」最終報告で、複数回実施は見送られました。それに替えて提言されたのが、記述式でした。毎回の出題レベルを調整するのが難しいという技術的な問題もさることながら、記述式により学力を多面的・総合的に評価する仕組みができれば、複数回実施をしなくても、入試は大きく改善できる……というのが、その理由です。

その記述式にしても、これまでのようにセンターで一括採点するには、採点の期間やコストの面で、相当な困難があることもわかっていました。実現可能な方法を探るには、出題文字数を制限せざるを得ないほどで、それでは思考力・判断力・表現力を測定する意義が薄れるというジレンマにも陥っていました。

同会議の最終報告を受けて、文科省が8月に公表した検討状況では、3案を併記。全普高大会の直後に行われた国立大学協会(国大協)の総会で、文科省がようやく一本化した案を示しました。それによると、国語は、各大学が採点する長文式と、民間業者に委託して採点する短文式を出題し、2方式から各大学が選ぶとしています。

改革の必要性に対する認識は高校側に広がっているのに、肝心の新テストが迷走を続けているのは、何とも皮肉なものです。高校教育の成果がストレートに評価されるような入学者選抜を望みたいものです。

全国普通科高等学校長会

(筆者:渡辺敦司)

(提供:Benesse教育情報サイト

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