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【解答乱麻】「なぜ、いじめはいけないのか」「いじめられる側にも問題はないのか」…いじめの本質考える道徳教育が必要だ 武蔵野大教授・貝塚茂樹

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【解答乱麻】
「なぜ、いじめはいけないのか」「いじめられる側にも問題はないのか」…いじめの本質考える道徳教育が必要だ 武蔵野大教授・貝塚茂樹

 文部科学省の「問題行動調査」によると、昨年度に学校で把握されたいじめは、調査開始以来最多の22万4540件に上った。前年度と比較しても約2割増加しており、いじめが原因と把握される児童生徒の自殺も過去最多の9件であった。極めて深刻な事態であり、いじめ問題の対策は喫緊の課題である。

 文科省の有識者会議は、平成25年施行の「いじめ防止対策推進法」について、いじめの「重大事態」の定義の明確化と組織的対応の周知などの改善策の素案を公表した。特に、認知件数が多いことをむしろ肯定的に評価すべきだとして学校側に意識改革を求めたことは重要である。「事なかれ主義」が多くの悲劇を生んできた事実を直視する必要があるからだ。

 同時に、いじめ問題に重要な役割を果たさなければならないのが道徳教育である。とりわけ30年度から実施される道徳科の責任は重い。もちろん、いじめ防止は学校教育全体で取り組むべき課題であり、道徳科の授業だけで解決する問題ではない。しかし、いじめの具体的な事例などを直接の課題として取り上げ、「なぜ、いじめはいけないのか」「なぜ、人が人をいじめるのか」「いじめられる側にも問題はないのか」といった本質的な課題を考え、議論することは道徳科の授業が中心となる。

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