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【解答乱麻】「おじいちゃん力、おばあちゃん力」で生活文化伝承を 参院議員・山谷えり子

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【解答乱麻】
「おじいちゃん力、おばあちゃん力」で生活文化伝承を 参院議員・山谷えり子

 漢字や食の研究家によると、箸は神の依(よ)り代(しろ)、神事にまつわる神聖なものとされてきたという。中国や韓国では箸は料理皿の横に置くけれど、日本では手前に置くのは神様と自分との境を結ぶお役を果たしていただいているともいわれている。

 自然の中で育まれた農作物や魚介類を、一箸ごとに感謝し祈るような気持ちで食した先祖たちの姿が思い浮かぶようである。私のふるさと福井には、江戸時代の末に活躍した橘曙覧(たちばなの・あけみ)という歌人がおられる。貧しい暮らしであったと聞くが、「たのしみは…」で始まる52首の独楽吟を詠まれている。「たのしみは 妻子(めこ)むつまじく うちつどひ 頭(かしら)ならべて 物(もの)をくふ時」「たのしみは まれに魚烹(に)て 児等(こら)皆が うましうましと いひて食(く)ふ時」という食事の風景もあって、きっと美しい姿勢と箸の持ち方で器用に魚の骨を取っていたのだろうなあ、などと勝手に想像をしては楽しい気持ちになっている。

 天皇、皇后両陛下が平成6年、米国をご訪問の際、当時のビル・クリントン大統領は「私は橘曙覧という歌人が好きです」と言って、「たのしみは 朝おきいでて 昨日まで 無(なか)りし花の 咲ける見る時」という一首を伝えたそうである。

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