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マウスのiPS培養で卵子を大量作製、九州大が世界初 人で実現すれば「不妊の原因究明に」

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マウスのiPS培養で卵子を大量作製、九州大が世界初 人で実現すれば「不妊の原因究明に」

iPS細胞から培養だけで作製された卵子について、研究成果を発表する林克彦教授=14日、福岡市東区の九大病院キャンパス iPS細胞から培養だけで作製された卵子について、研究成果を発表する林克彦教授=14日、福岡市東区の九大病院キャンパス

 マウスの人工多能性幹細胞(iPS細胞)から培養だけで卵子を大量に作ることに世界で初めて成功したと、九州大や京都大などのチームが17日付の英科学誌ネイチャーに発表した。この卵子と通常の精子を体外受精させることで、8匹のマウスが誕生。今回の作製方法に磨きがかかれば、数年以内に人の卵子作りが実現する可能性もある。

 これまでの手法では、作製過程でマウスの卵巣への移植が必要で、人への応用につなげるのは難しかった。ただ人の卵子の作製は将来、子の誕生につながり得る技術のため、倫理的な課題も浮上しそうだ。

 チームの林克彦・九州大教授は「不妊女性のiPS細胞を使って卵子の形成を再現すれば不妊の原因究明につながる。体外で大量の卵子を作ることができれば、絶滅危惧種の保護にも利用できるかもしれない」としている。

 チームはマウスの尻尾から作ったiPS細胞で、卵子や精子のもととなる「始原生殖細胞」を作製。その後、さまざまな試薬を用いて培養した結果、特定の条件下で計約4千個の卵子ができた。これに通常の精子を使って約1300個の受精卵を作り、経過を観察した。

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