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【震災真論・深論】福島のオリジナル米 稲穂はお天道様を向いている 逆境の農家「人に食べてもらわないと」

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【震災真論・深論】
福島のオリジナル米 稲穂はお天道様を向いている 逆境の農家「人に食べてもらわないと」

田んぼに隣接する除染廃棄物置き場。収穫期を迎えた稲の黄金色とフレコンバッグ(放射性廃棄物を詰めた袋)の黒が対照的だ =福島県南相馬市(福島範和撮影) 田んぼに隣接する除染廃棄物置き場。収穫期を迎えた稲の黄金色とフレコンバッグ(放射性廃棄物を詰めた袋)の黒が対照的だ =福島県南相馬市(福島範和撮影)

 天のつぶは標準的な「A’」にとどまる。評価の伸び悩みも響き、用途の格付けは一気に底に落ちた。餌米の印象がブランド力の低下を招く悪循環に陥っている。

 天のつぶの生みの親の県は思い入れが強く、家庭用で勝負する旗を降ろしていない。アイドルグループ「TOKIO」をイメージキャラクターに起用し、PRに躍起になっている。

 だが、家庭用にこだわる県の方向性は実態とかみ合わない。農家は飼料用と位置づけ、全農は業務用として売る現実路線を歩んでいる。産地戦略で生産者と流通業者、行政が別の方を向き、どっちつかずになっている。

■   ■

 天のつぶには「先輩」がいる。

 福島県は13年、銘柄米「ふくみらい」を開発した。産地によって品質にばらつきが出て、数年で県内の田んぼから姿を消す。天のつぶ誕生の前年、県の推奨品種のリストからひっそりと退場した。

 この先駆者と同じ末路を10年後に生まれた後継者がたどろうとしている。

 9月のある日、天のつぶを買いに地元のスーパーを回った。

 1軒目は置いていなかった。

 2軒目も見当たらない。

 3軒目にあった。

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