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【震災真論・深論】福島のオリジナル米 稲穂はお天道様を向いている 逆境の農家「人に食べてもらわないと」

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【震災真論・深論】
福島のオリジナル米 稲穂はお天道様を向いている 逆境の農家「人に食べてもらわないと」

田んぼに隣接する除染廃棄物置き場。収穫期を迎えた稲の黄金色とフレコンバッグ(放射性廃棄物を詰めた袋)の黒が対照的だ =福島県南相馬市(福島範和撮影) 田んぼに隣接する除染廃棄物置き場。収穫期を迎えた稲の黄金色とフレコンバッグ(放射性廃棄物を詰めた袋)の黒が対照的だ =福島県南相馬市(福島範和撮影)

 国はコメ余りを背景に生産調整を進めている。主食用の生産を抑えるため、飼料米に交付金を出し、作付けを誘導する。

 農家は飼料米の役割を天のつぶに求めた。主食用として作付けする正攻法もあるが、基準値オーバーの放射性物質が検出されたら取り返しのつかないことになる。まずは飼料用で再開し、将来的に主食用に切り替えよう。そんな心理が働いた。

 飼料米は主食用より栽培に手が掛からない。原発事故から5年半。その分、生産者も年を取った。楽な方に流れても誰も責められない。

■   ■

 福島県産米は原発事故の風評で苦戦が続く。

 取引価格は事故前は全国水準と比べて見劣りしなかったが、事故後は60キロ当たり1千円の開きが出た。天のつぶは27年産で1万529円。福島県産米平均のさらに1500円下の価格帯を這(は)い回っている。

 放射性物質検査を徹底させ、安全性をアピールしても差が縮まらない。県産米に対するマイナスイメージが消費者心理の奥底で固定化した。

 「家庭用→業務用→加工用→飼料用」

 コメは用途で格付けされる。

 会津産コシヒカリは福島県産米で最もブランド力がある。日本穀物検定協会の食味ランキングで、特に良好な「特A」の評価を得ている。それでも、原発事故で一部は「家庭用」から「業務用」に格下げになったといわれる。

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