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【産経抄】今度こそリベンジを 9月22日

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【産経抄】
今度こそリベンジを 9月22日

 「リベンジ」という言葉が、新聞によく登場するようになるのは、平成11年からだ。プロ野球西武のルーキーだった松坂大輔投手が、試合後のインタビューで頻繁に口にして、世の中に広まった。

 ▼当初、聞き慣れないカタカナ語に戸惑った記者は、記事の中で(報復)と英語の本来の意味を書き添えていた。もっとも松坂投手は、「雪辱」の言い換えとして使ったようだ。この年の日本新語・流行語大賞にも選ばれている。

 ▼文化庁が昨日発表した27年度の「国語に関する世論調査」によると、もはや世の中にすっかり定着している。「リベンジ」を使う人の割合は、「雪辱」の3倍に達した。18日付小紙の「ひなちゃんパパの家族レシピ」でも用例を見つけた。ママが作った小松菜の炒め物は、食感がよくなかった。料理の先生はパパを励ます。「ママのリベンジをしてみない?」。

 ▼カタカナ語の氾濫を指摘する声は、今に始まったわけではない。「押しとどめられないカタカナの勢いに、ある人が困っていった。『これでは日本語がスポイルされる』」。30年以上も前の新聞にあった、ジョーク(これもカタカナ)である。とはいえ、頑としてカタカナ語の侵入を許さない世界も残っている。

 ▼昨日のNHK「おはよう日本」は、横浜市内で電気工事士として働く日系ブラジル人男性を取材していた。経験を積んで、会社でも信頼されている。ただ、漢字の壁に阻まれて、資格試験にどうしても合格できない。

 ▼たとえば答案用紙には、現場で使われるブレーカーの代わりに、「配線用遮断器」と書かなければならないそうだ。男性は日本語講座に通って、来月の試験に備えている。「今度こそリベンジを」、と祈らずにはいられない。

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