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【大学ナビ】世界へCOOL JAPAN発信 「国際日本学」の輪広がる

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世界へCOOL JAPAN発信 「国際日本学」の輪広がる

国際日本学部がある明治大学中野キャンパス(関厚夫撮影) 国際日本学部がある明治大学中野キャンパス(関厚夫撮影)

 「国際日本学」が裾野を広げ、その存在感を高めている。近年、首都圏の高等教育機関を中心に「国際日本学研究所(院)」が次々と開設され、大学や大学院では「国際日本学」が講じられるようになってきているのだ。さてそれでは「国際日本学」とは? また、その学びを通じてどのような人材を養成しようとしているのだろうか。答えを求めてまずは明治大学中野キャンパス(東京都中野区)に向かった。(編集委員 関厚夫)

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 「最近は国際日本学という言葉も社会に浸透してきましたが、はじめのころは『いったい国際なのか日本なのか』とよく聞かれました。『国際』と『日本』が二項対立的なイメージで受け取られ、違和感をもたれたのだと思います」

 横田雅弘・明大国際日本学部長は穏やかな笑みを浮かべながら話す。同学部が開設されたのは8年前。千葉大学では3年前から全学レベルで副専攻として「国際日本学」を履修できるようになったが、今春発行の「螢雪時代 全国大学学部・学科案内号」によると、「国際日本学科(部)」をもつのは明大だけだ。

 《自分の国の魅力を自分の言葉で世界に発信できる国際人を目指す》。明大国際日本学部が養成しようとする人材像である。英語のカリキュラムについては「どこの大学のどの学部に比べても決してひけをとらないと自負」。専門科目の選択肢は「アニメーション文化論」や「日本的ものづくり論」から「ツーリズム・マネジメント」「江戸学」「国際マーケティング論」まで多岐にわたる。横田学部長は語る。

 「学生諸君はできるだけ幅広く専門科目をとってほしい。複数の領域を勉強するなかで、動きゆくいまの日本をとらえる。その結果については一方的な発信に偏ることなく、コミュニケーションをとることで相手に理解してもらう。またその裏返しとして相手のことを理解する。それが社会で活躍する素地になるはずです」

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 明治6(1873)年の建学以来、国内外に人材を輩出し続けている東京外国語大学(東京都府中市)。昨年、国際日本学研究院(早津惠美子院長)が創設されたことに続き、今年は大学院博士前期課程に国際日本専攻を新設した。また近い将来、大学レベルにおいて何らかの形で、国際日本学を履修するプログラムを導入することを検討している。

 グローバル化が進むなかで低下傾向にある日本のプレゼンスを向上させるためには、広い視野から日本を発信する人材を育成することが急務である-。東京外大が国際日本研究を推進する背景にはそんな「危機意識」がある。

 その取り組みはまた、よい意味で野心的である。林佳世子副学長は言う。「日本の立場なり歴史なりを、世界はどうみているかをしっかりとふまえて発信し、ディベートしていける人材。そして研究の場や論文の上だけではなく、就職後、それぞれの職場・持ち場においても、言い換えれば草の根においても、そうした発信力をもつ人材の育成を考えています」

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