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高畑一彰の個展 力まず軽快で自然な造形

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高畑一彰の個展 力まず軽快で自然な造形

高畑一彰「赤い象の夢を見た」 高畑一彰「赤い象の夢を見た」

 人物をモチーフにした作品を手掛ける彫刻家、高畑一彰(かずあき)の個展「transformation」が、東京の日本橋高島屋「美術画廊X」で開かれている。

 台座に置かれたのは男女の首像。中年男がモデルの「柔らかな甲虫」や「赤い象の夢を見た」は、高い鼻で彫りが深い典型的な白人の顔立ち。愛想のない顔にはシワが深く刻まれリアルで生々しい。ポリエステル樹脂の素材にアクリル絵の具で彩色。ブロンズ彫刻にはない軽快感と奇をてらわない自然な造形が引きつける。

 高畑は東京芸大大学院彫刻専攻を修了した。専門家からの評価が高く、人気彫刻家の舟越桂は「空間を切り裂いてくるような細身の顔とその小ささ、そして肩の力の抜けたような力まない造形が魅力的な特徴となっている」と、かつて高畑の個展の際に文章を寄せている。近年は海外のアートフェアに出品、注目を集めている。

 高畑は特定のモデルは使わず、映画や雑誌などで見た外国人の姿を膨らませ造形化する。タイトルの「transformation」とは、変化、変質、変容といった意味がある。作品は異国の人に姿を変えた自身なのだろう。6点の彫刻とドローイングを展示。25日まで。(渋沢和彦)

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