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【解答乱麻】胸に迫る「大人の言葉」贈りたい バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

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【解答乱麻】
胸に迫る「大人の言葉」贈りたい バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

 しかし、それでも私はこうした「大人たちの思い」に、小学生の頃に出合っておくことが大切だと思う。なぜなら、その時に理解できなくとも、その言葉との出合いは時を経て意味のあるものに変わっていくからだ。

 教育において大切なことは、伝える側の大人が、社会のことや人間存在についての深いまなざしを持っているかどうかだ。それが浅薄なものであれば、浅薄な教育しかできない。大人の視野の広さと思考の深さが、教育の広さと深さとを決める。

 我が国も18歳から選挙権を行使できることとなった。学校で行われる主権者教育のあり方でも、やはり問われるのは大人の成熟した考えであり、それを受け止めるだけの子供の理解力だ。漢字や語句や概念が難しいからと、時事問題や哲学を忌避しても「考える力」は身につかない。

 世界も日本も常に変化の荒波の中に存在している。英国のEU離脱問題、米国のトランプ現象、中国の領土的野心など。これらはグローバル化とは反対の潮流が生まれてきたかのような印象をも与える。しかしエネルギー自給率6%、食料自給率39%の我が国が、海外との門戸を閉ざして生きていくことはできない。自分さえ良ければと思って繁栄し続けた個人も組織も国家もない。国際協調が大事だ。

 2045年にはAI(人工知能)が人類の知性を上回るという。グーグルで人工知能開発を指揮するレイ・カーツワイル氏の『ポスト・ヒューマン誕生』が示唆する「シンギュラリティー(技術的特異点)」の未来だ。

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