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【職場の注意報】激しい言動で部下を潰す「クラッシャー上司」から自らを守るすべはあるのか?

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【職場の注意報】
激しい言動で部下を潰す「クラッシャー上司」から自らを守るすべはあるのか?

イラスト・千葉 真 イラスト・千葉 真

 「なんであんな人間が出世しているんだ」-。部下からはそう思われているのに、なぜか上層部からの評判が良い管理職が存在するという。雑誌で特集が組まれ、ネットにも散見される「クラッシャー上司」だ。部下をつぶして出世するタイプだが、仕事の結果を出しているだけに、後任の人材難を理由に会社側から存在を黙認されることも多い。部下側が自衛するためには、同僚とチームを組んで支え合うことが大切だという。

 都内の会社に勤める30代の男性は、クラッシャー上司から、鬱病寸前まで追い詰められた経験がある。

 「一人前の仕事もできないくせに」「今のままじゃ同期に追いつくことができないぞ」-。

 自分の評価を気にして、大量の仕事を部下に押しつけ、うまくいかないと暴言を吐く。そんな繰り返しに、男性は次第に上司と会話をするのも苦痛になってきた。ある日、クライアントからの要望を上司に伝え、相談しようとすると、「1人で仕事を完結させることもできないのか。このままだったら成長せず、周囲から駄目な人間だと思われるぞ」と、同僚の前で罵倒された。

 男性は、「暴言を吐かれた瞬間に動悸(どうき)がして、体がこわばりました。毎日罵倒されるから、出社するのも嫌になった。自分は会社に必要のない人間だと思ってしまった」と話す。

 男性はその後、眠れなくなり、メンタルクリニックを受診。精神安定剤や睡眠薬の処方を受けた。同僚に支えられ、何とか仕事を続けているが、「以前のようなやる気はもう出ない。なるべく上司と関わらないようにしています」と話す。

 ゆがんだ自己愛、つぶしても平気

 クラッシャー上司とは、厳しい言動で威圧し、部下をつぶしながら、出世する上司のことだ。筑波大学大学院の松崎一葉教授(産業精神医学)は、「自己愛がゆがんでいて、自分が出世するのが第一。他人がつぶれてしまうことに対しての意識が欠如している」と話す。

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