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民泊許可制解禁 ルール緩和手探り発進 「まず環境保全」拒否する自治体も

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民泊許可制解禁 ルール緩和手探り発進 「まず環境保全」拒否する自治体も

 一般住宅に有料で観光客らを泊める「民泊」について、旅館業法の「簡易宿所」として客室面積の許可要件を緩和する政令が1日、施行された。これまで違法状態で営業していたマンション空き部屋など小規模施設も自治体から許可を得やすくなるとされ、事実上の民泊「解禁」となる。宿泊施設不足解消の「切り札」と期待されるが、環境保全などを理由に民泊を許可しないことを表明する自治体も出始めており、効果は未知数だ。

 政令や都道府県への通知によると、これまで一律に「33平方メートル以上」としていた簡易宿所の面積基準を「宿泊者が10人未満の場合は1人当たり3.3平方メートル」に緩和。宿泊者が10人未満の施設に関し、本人確認や緊急時の体制が整備されている場合はフロント設置を必要としないとした。

 ただ、簡易宿所を含む旅館業は、建築基準法に基づき、ホテルと同様に「住宅専用地域」では原則営業できないよう規制されている。現状の民泊の多くは住宅地にあるとみられ、厚生労働省などの有識者会議では「無許可営業を続ける人も多いのではないか」と指摘されている。

 一方、長野県軽井沢町では民泊を町全域で受け入れない方針を表明。町には別荘や保養所が1万超あるが「これまで同様、環境の保持を最優先する必要があると判断した」(生活環境課)という。

 浅草寺などの観光地を抱える東京都台東区でも、「営業時間内は従業員を常駐させる」ことなどを条件とする条例改正案を可決。フロントやそれに準ずる設備の設置も明記しており、ワンルームでの民泊営業は不可能となる。担当者は「国の通知はあくまで助言にあたるもの。民泊は人の出入りを徹底することが前提だ」と説明している。

 ■民泊 個人宅やマンションの空き部屋に有料で観光客らを泊めること。訪日客が急増する中、無許可営業が増加しており、国は4月から面積基準を緩和し、旅館業法に基づく許可制とする。これとは別に東京都大田区や大阪府は「国家戦略特区」の規制緩和を活用し、民泊を旅館業法の適用除外に。ただ「6泊7日以上の滞在」などの規定があり、特区内への参入をためらう事業者もある。

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