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高齢者虐待 経験の浅い職員、目立つ加害

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高齢者虐待 経験の浅い職員、目立つ加害

 厚生労働省の調査では、経験の浅い施設職員による高齢者虐待が目立つ。虐待をした職員を年代別でみると、30歳未満が最多の22・0%で、若い世代ほど割合が高かった。虐待者の従事年数は不明だが、厚労省担当者は「若く経験が少ない職員へは、人間の尊厳や人との接し方を含め、研修をさらに強化する必要がある」とし、質の向上が課題との認識を示した。

 一方、介護現場の人材不足は深刻化している。都内のある特養ホームでは昨年来、職員の退職が相次ぎ、「ショートステイ」サービスの休止を余儀なくされている。「希望者に高い質を求めていたら、いつまでたっても再開できない」(男性職員)のが現実という。

 介護問題に詳しい武蔵野大学の本多勇准教授(社会福祉学)は、施設での虐待が増加する背景として、職を持っていなかった若者や「転職組」が介護現場に増えている点を挙げる。「人材不足がすぐに改善されない以上、技術的な伝達を現場レベルで行い、育てていく意識も必要だ。家族も施設に任せきりになるのではなく、施設職員とともにケアに向き合えば、虐待防止につながっていくのではないか」と話した。

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