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思春期は夜型、早起きは負担? 海外では始業時刻見直しも

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思春期は夜型、早起きは負担? 海外では始業時刻見直しも

世界各国の思春期前後の睡眠時間

 米国小児学会が昨年、青少年の睡眠不足解消のために中学校と高校の始業時刻を遅らせることを推奨する声明を発表した。児童期から思春期にかけては生体リズムが一生の間で最も夜型化するとされ、日本でも始業時刻を遅らせるべきだと指摘する専門家もいる。(加納裕子)

19~21歳でピーク

 「思春期は体内時計の夜型化によって早寝ができなくなっている。気合だけでは早寝早起きは難しい」

 10月、神戸市内で開かれた「日本子ども学会」学術集会で、講演した国立精神・神経医療研究センター部長の三島和夫医師(52)はこう断言した。

 三島医師によると、子供は小学校低学年から徐々に夜型化し、男性は21歳、女性は19・5歳で夜型化のピークを迎える。その後は徐々に戻っていくが、学校の始業時刻に合わせて起床しなければならないため眠りが分断され、十分な睡眠時間が取れない子供が少なくないとみられる。

 三島医師はこの集会で、米国小児学会が昨年8月、「中学校と高校の始業時刻を午前8時半以降に遅らせるべきだ」とした声明を紹介。「日本の高校生の8割が日中に眠気を感じており、1時間から1時間半、始業を遅らせることで救われる子供は多い」と、始業時刻見直しの必要性を訴えた。

集中力が改善

 日本の思春期の子供たちの睡眠時間は国際的に比較してかなり短く、米国疾病管理予防センターが推奨する睡眠時間を大きく下回っている。米国の子供たちの睡眠時間も短く、米国小児学会は声明の発表に際し、「高校生の87%が、推奨された睡眠時間を下回っている」と指摘。しかし、午前8時以前に始業する学校もあり、8時半以降に始業する高校はわずか15%だったという。

 こうした状況を踏まえ、欧米では、始業時刻を遅らせることによる効果を実証するための社会実験が行われている。

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