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遺族側、医療機関の対応注視 「透明性・公正性担保を」 事故調スタート

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遺族側、医療機関の対応注視 「透明性・公正性担保を」 事故調スタート

 「医療事故で問題になるのは結果ではなく、プロセスの共有。目的は医療安全だが、遺族にとって透明性や公正性が担保された制度になってほしい」

 「医療過誤原告の会」会長の宮脇正和さん(65)はこう話し、医療機関側の対応を注視する。

 宮脇さんは昭和58年、「軽い肺炎」で入院した次女=当時(2)=を亡くした。主治医は点滴を施したまま外出し、次女が腹痛を訴えても、看護師は「医師と連絡は取っている」と言うだけで放置された。病院から納得のいく説明はなく、宮脇さんがカルテなどを調べた結果、肺炎は誤診で点滴が心不全を引き起こしたことが判明。裁判所に提訴し、和解が成立するまで8年間を要した。

 宮脇さんはその後、署名活動など制度創設に向けた取り組みを続けてきた。だが制度で「予期せぬ死」を判断する主体はあくまで医療機関の管理者だ。「交通事故を起こして走り去ればひき逃げだが、罰則のない制度で自主的な報告が行われるだろうか」と宮脇さんは疑問視する。

 院内調査に外部の医師や弁護士の参加を義務付け、調査結果を遺族へ手渡すこと、第三者機関に遺族の意見を聞く窓口を設置することなど、遺族側の要望の多くは盛り込まれなかった。

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