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星新一氏の父が書いたSF「三十年後」復刊 戦わない…独創性は遺伝?!

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星新一氏の父が書いたSF「三十年後」復刊 戦わない…独創性は遺伝?!

「私は父より祖父に似ているかも」と語る星マリナさん

 ショートショートの名手だった作家、星新一氏の父、星一(はじめ)氏が大正7年に書いた小説『三十年後』(新潮社図書編集室・1001円+税)が復刊された。一氏は製薬会社や薬科大学を興した実業家だが、一冊だけ小説を刊行していた。出版を企画したのは新一氏の著作権を管理する星ライブラリ代表を務める次女、星マリナさん(51)。「何度も読むうちに祖父から父への遺伝なのかなと思えてきたのは、SFなのに戦う意欲がまったくないところ」と笑う。

 『三十年後』は、無人島で過ごした老人が「大正37年の東京」に帰ってきて…という近未来SF。「空中道路を飛行機が飛び交い、不老長寿薬が実現し、戦争も絶滅しかけて」といった“未来像”が読みどころだ。無線電流で写真を送り、新聞が一日6回発行される、なんてネット時代を予言していたりもする。97年前に!

 「星新一も未来が見えていたって言われますけど、星一はそれ以上に見えていた感じがします。しかも、考えるだけじゃなくて、実際に取り組んでいたのがすごい。本気で不老長寿や世界平和を目指していましたから」。巻末には一氏が創業した星製薬のカタログが掲載されているが、そのタイトルは「生命延長」だ。

 「祖父の生涯をある程度知ってもらってから読むと面白さは倍増すると思います」

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