産経ニュース

【児童書】夏休みの自由研究で「水」を考えてみる…『100年後の水を守る 水ジャーナリストの20年』橋本淳司著

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【児童書】
夏休みの自由研究で「水」を考えてみる…『100年後の水を守る 水ジャーナリストの20年』橋本淳司著

 一時期、外国人による水源地買収が話題になった。本書によると、平成18~24年に、野球場800個分の広さの森が外国人に買われたという。これまで日本では地下水の利用についての法律はないに等しかった、との指摘には驚かされる。信州の安曇野で地下水が減り続けたことから、保全のためのルールが作られた事例が紹介されている。

 広く世界を見渡せば、安全な水を飲めない地域は多い。著者は中国の地方都市で水の浄化について質問され、こう答える。「(水を)よごさなければきれいにする必要もありません。水に関する考え方を根本から見なおさなければ、問題は解決できないでしょう。それに浄水、下水再生、海水淡水化には、今のところ大量のエネルギーを使っています」…。水問題は地球温暖化などともつながっている問題なのだ。

 雨水の活用法、水源の森を守るための間伐材の利用、地下水を育むための水田の維持など水問題の解決策にも触れている。小学校高学年以上向け。夏休みの自由研究に。(文研出版・1400円+税)

 溝上健良

「ライフ」のランキング