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【中高生のための国民の憲法講座 第97講】憲法を「家」として眺めると 西修先生

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【中高生のための国民の憲法講座 第97講】
憲法を「家」として眺めると 西修先生

「屋根」には何が

 個人や家族は、学校、会社、町内会、ボランティア組織への参加など、共同体としての「地域社会」(コミュニティー)とのかかわりが欠かせません。地域社会にあって、なにより大切なのは連帯意識の醸成です。しかしながら、近年、地域社会の連帯は、非常に希薄になってきているように感じられます。孤独死、無縁死、学校でのいじめによる自殺などの暗いニュースが連日のように流されていますが、連帯意識の欠如と無関係ではあり得ません。

 「地方自治体」(都道府県、市町村)の役割は、住民の福利を行政の立場からきめ細かく支援し、増進させることです。それぞれの地域の特性を生かし、住民の意思を尊重しつつ、「自立」と「自己責任」のもとに運営される必要があります。国との関係では、「協力」と「補完」が望ましいでしょう。

 そして「国家」の最大の任務は、国の独立と平和を守り、国民の生命、身体、自由および財産を保全することにあります。私たち自身も国家を形成する一員として応分の協力をする責務を負います。

 最後に「屋根」の部分には、「統合・共生・躍動」を配置しました。これらの言葉を配した理由は、私たちが日本国民としてのアイデンティティーを確認し、共生を大切にしつつ、将来の世代へ躍動的(ダイナミック)に確かな橋渡しをする義務をもっていることを示しています。

 はたして日本国憲法は、これらの要請に応えているでしょうか。次回は国際関係との協調や自然環境との共生にもふれつつ、考えていきます。

                   

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