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【中高生のための国民の憲法講座】第96講 自国の姿をイメージできるか 長尾一紘先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第96講 自国の姿をイメージできるか 長尾一紘先生

 日本国が他の国と同様に、防衛共同体であり、また文化的共同体であるということについては、前回説明しました。このような国家像を前提とすれば、集団的自衛権を否定するというような憲法解釈など、ありえないのではないかと思います。

 このような国家像について、憲法上の根拠を示すことにしましょう。第一に、憲法前文は「(国政の)福利は国民がこれを享受する」と定めています。この「福利」とは、「禍福」の文飾的表現とみることができます。「われら」国民が「運命共同体」として、国政の結果を、よきにつけ、あしきにつけ受忍すべき存在であることがここに示されているのです。このような国民からなる日本国は、当然に「防衛共同体」とみなければなりません。

 前文はまた「自国の主権を維持」すべきこと、そして「他国と対等関係に」立つべきことを定めています。前文は日本国が「普通の国」であることを前提としているのです。このような国が自衛権を否定したり、また自らその一部を放棄することなどありえないとみることができます。

 ところで、各国のイメージは、しばしばその国の国歌のなかに表現されています。フランスの国歌は、フランスという国家が防衛共同体であることを強調しています。イギリスの国歌においては、イギリスの歴史と文化の特質が鮮やかに示されています。日本国の国歌も、このような視点からみることができます。

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