産経ニュース

【産経Health】「機能性表示食品制度」スタート

ライフ ライフ

記事詳細

更新

【産経Health】
「機能性表示食品制度」スタート

 ■事業者の責任で健康効果を表示 大切なのは消費者の賢い選択

 4月1日から、機能性表示食品制度がスタートした。この制度は、事業者が製造販売する食品について自らの責任で健康への効果を表示できるもの。その目的として「機能性を分かりやすく表示した商品の選択肢を増やし、消費者がそうした商品の正しい情報を得て選択できる」ことがうたわれている。

 トクホ(特定保健用食品)は、健康効果について国に科学的根拠を示し、有効性や安全性について審査を受けた上で許可を得ている。これに対し機能性表示食品は、対象となるサプリメント、加工食品、生鮮食品などについて、国のガイドラインに沿った安全性・機能性の根拠となる情報をそろえて届け出をして受理されれば、60日後に販売できる。

 すでに消費者庁には100件余りの届け出があり、早ければ6月にも機能性表示食品が店頭に並ぶ予定だ。今回の制度について、食と健康に詳しい公益社団法人生命科学振興会理事長の渡邊昌氏は、「トクホの許可を得るには多大な費用と時間を要しますから、中小企業にとっては要件をそろえやすい制度といえるでしょう」と話す。ただし、大事なのは消費者自身の判断だとして、「過剰な広告などに惑わされず、科学的根拠をきちんと示しているか見極めるのが重要です。ある程度の期間、情報を収集・精査し、1カ月くらいご自身で試した上で続けるかどうか判断するのがいいと思います」と話す。またそのときに、過度の期待をして適量以上に摂取しがちなので注意が必要だと警鐘を鳴らす。

                   □

 今回制度がスタートした機能性表示食品はあくまでも食品であり、特定の疾病に対する治療や予防の効果を暗示することはできない。では、実際にどのような表示がなされるのだろう。消費者庁のサイトでは、すでに届け出を受理した食品の公開が始まっている。それによれば、「内臓脂肪を減らすのを助け、高めのBMI(肥満度を表す体格指数)の改善に役立つ」「食後の血糖値が気になる方、おなかの調子を整えたい方に」「肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する」「目の使用による肩・首筋への負担を和らげる」など機能性が示されている。

 消費者はそうした情報を得て、さまざまな食品の中から自身の判断で選択することになる。「広告を見る際も、特定の個人の感想ではなく、機能性表示食品をうたう根拠をきちんと出しているかが大事です」(渡邊氏)

 また、野菜などの生鮮食品が対象となっている点について渡邊氏は、「自然の食品を健康に役立てるというのは食の基本ですから、1次産品について機能性表示が可能になったことはいいことだと思います。それによって6次産業化に役立つ可能性もありますから」と指摘する。

 制度が始まって約1カ月。今後について渡邊氏は、「3年くらいのスパンで見ていけば、消費者に健康効果が受け入れられたか否かで、自然と淘汰(とうた)されていくのではないでしょうか」と話す。バランスのとれた栄養・食生活は健康の基本であり、機能性表示食品も消費者自身の賢い選択が重要といえそうだ。

                   ◇

 消費者庁の「機能性表示食品制度」関連サイト http://www.caa.go.jp/foods/

このニュースの写真

  • 「機能性表示食品制度」スタート

「ライフ」のランキング