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【書評】『紅蓮の街』フィスク・ブレット著

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【書評】
『紅蓮の街』フィスク・ブレット著

「紅蓮の街」

 1972年生まれの著者の誕生日は「真珠湾攻撃の日」。そのことも日米戦争に興味を持つきっかけとなったか。91年に初来日し、独学で習得した日本語で2011年に書き下ろした『潮汐の間』に続く戦争歴史小説が本作だ。

 著者は日本が被った空襲に非常な興味をもち、特に東京大空襲をもっと世界に知らせるためにと、共同で日米2カ国語の「日本空襲デジタルアーカイブ」を設立。そのさい、空襲を体験した人々から聞いた証言が本作に結実した。70年前の東京下町で無差別爆撃の火炎地獄を生き延びた親子の物語は驚くほど生々しい。(現代思潮新社・1600円+税)

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