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【スイスデザイン】進化する機能美(2) 生活に寄り添う「良い形」 マックス・ビル

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【スイスデザイン】
進化する機能美(2) 生活に寄り添う「良い形」 マックス・ビル

アトリエで創作について語るマックス・ビル=1993年、スイス・チューリヒ近郊 (後藤徹二撮影)

 スイスデザインと聞いて真っ先に浮かぶのは、シンプルな機能美。20世紀にその実践と理論の両面でスイスデザイン、およびモダンデザイン全般を牽引(けんいん)したのが巨匠、マックス・ビル(1908~94年)だ。グラフィックやプロダクトのデザイナー、建築家、画家、彫刻家とオールラウンドに活躍したばかりでなく、教育者、理論家、評論家でもあった。

 スイス北東部の都市、ビンタートゥール生まれ。チューリヒで彫金の修業をした後、27年から2年間、ドイツの造形芸術学校、バウハウスでクレーやカンディンスキーらに学んだことが、ビルの芸術家としての立ち位置を決定づけた。人呼んで「バウハウス最後の巨匠」。実際彼は、建築や彫刻、デザインそれぞれの領域の機能を発揮させつつ、それらを統合・調和させるバウハウスの理想を、自ら体現してみせた。第二次大戦後にはバウハウスの精神を継承しようとウルム造形大学(西ドイツ)設立に尽力、初代学長に就任した。

 とりわけ生活に寄り添うデザインを重視したビルは、日用品を「将来、ひとつの文化レベルを測る尺度となる」と予測し、「ディ・グーテ・フォルム(良い形)」を提唱。しかし、良い形って何だろう。

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