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【中高生のための国民の憲法講座】第76講 本当は怖い国民審査 池田実先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第76講 本当は怖い国民審査 池田実先生

最高裁判所の裁判官の国民審査について考えてみましょう

 アメリカのように「裁判官も人民の代表」という民主主義の意識が浸透している国では、民意に沿わない裁判官を投票で罷免する制度は理にかなっています。しかし、日本のように裁判官が政治的に中立な専門職とみられている国で、もしも国民審査が実質化し、罷免される裁判官が出るようになったら、独立・公正であるべき司法に政治的影響が過剰に持ち込まれ、違憲審査権を有する最高裁が政争の渦中に巻き込まれることにもなりかねません。

 いまのところ形骸化しているために実害が出ずにすんでいますが、政治的な意図で悪用されると危ないのが国民審査制です。予防的な意味で憲法を改正し、廃止しておくのが賢明ではないでしょうか。

【プロフィル】池田実

 いけだ・みのる 早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学。山梨大学講師・助教授、日本大学助教授・准教授を経て、現在、日本大学法学部教授。専攻は憲法学、憲法政治学。『憲法』『スペイン憲法概要』「新憲法への構想」など著書・論文多数。53歳。

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