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【中高生のための国民の憲法講座】衆院解散の「大義」とホンネ 第75講 池田実先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
衆院解散の「大義」とホンネ 第75講 池田実先生

「7条解散」とは何でしょう

 首相は、解散総選挙で「国民に信を問う」と言って、政権そのものや特定の立法・政策への支持を訴えます。それが解散の表向きの目的=「大義」です。しかし、政界も一つの業界ですから、落選したら「タダの人」になってしまう政治家にとっての最大の関心事は、なんといっても選挙に勝つことです。内閣の支持率が高いときは、与党の議席増が見込めるタイミングで、逆に内閣が不人気なときは、早めの選挙で与党の議席減を最小限に食い止めるため、衆議院を解散する。それが解散の実際の動機=「ホンネ」なのです。

「伝家の宝刀」

 解散権という「伝家の宝刀」を抜いた首相は、政権与党の成果を強調し、それについて国民の審判を仰ぐことが解散の「大義」だと主張します。対する野党は、そんなのは「大義」ではなく党利党略にすぎないと非難し、首相が触れようとしない問題を争点化して、与党を追及します。どの政党が与党であっても、首相が誰であっても、7条解散総選挙は、必ずこのように「理屈と膏薬(こうやく)(公約?)はどこへでも付く」の様相を呈することになるのです。

 しかし、こうした解散総選挙を「お金の無駄遣い」と決めつけるのはまちがっています。選挙の結果生まれるのは、最新の民意を反映した国会と、その多数派に支えられた新しい内閣であり、その意味で解散総選挙は、私たち主権者国民の多数意思に沿って政権をリセットする貴重な機会となるからです。

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