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【解答乱麻】教育者にこそ「志」求められる バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

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【解答乱麻】
教育者にこそ「志」求められる バッカーズ寺子屋塾長・木村貴志

 「志の教育」をテーマに教育実践活動を続けてきた。子供や若者への教育が中心だが企業研修も多い。人事担当者の悩みは「指示された仕事はできるが、自ら考え、主体的に切り開く仕事ができる社員が少ない」ということだ。子供たちの教育課題と全く重なる。

 考えてみれば、日本の学校教育では「何のために学ぶのか」を深く考える機会もなく、とりあえずテストの成績と入試のために「正解を与えられ」「勉強をさせられる」受け身の学びを多くしてきた。そうした子供たちが、大人になって会社に入れば「与えられた仕事をさせられる」受け身の姿勢になるのは無理からぬことだ。

 両者に共通する課題は、何のために学び、働くのかという「志」が立てられていないことだ。仕事にしても、目の前の数字だけを追いかける働き方では、いつかは虚(むな)しくなり疲れ果てていく。仕事を通じてどのような人生を生き、どう社会に役立つかという「志」を立てることが、人生を主体的に元気に生きるためには大切だ。

 ミヒャエル・エンデ原作の『ネバーエンディング・ストーリー』という映画がある。「おとぎの国ファンタージェン」が「虚無」によって滅ぼされていくのを、一人の少年が救うストーリーだ。人間が夢や希望を持たなくなったことでファンタージェンは滅びてゆく。再び新しいファンタージェンを再生させていくのは『果てしない物語』を読んでいた一人の少年の「願い」だ。

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