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“マンガの神様”が描いたエロティシズム 手塚治虫の美女画展 東京・吉祥寺で
「サロメの唇」(C)手塚プロダクション
言わずと知れた「マンガの神様」手塚治虫さん(1928~1989年)。「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」といった子供たちに夢や勇気を与えてきた作品の一方で、つややかで魅惑的な美女も多く描いている。巨匠が描く美女にスポット当てた展覧会が、11月3~9日、東京・吉祥寺で開かれる。
手塚さんの長女で今回の展覧会をプロデュースした手塚るみ子さんは「手塚は大人の女性を描くのが、実は苦手だったんじゃないかと思っていました。専門的に絵を習ってこなかったので、自分の描く絵にコンプレックスをもっていたとも聞きました。でも、その裸婦像を目にして、やはりどれもなまめかしく、美しい独特のエロチシズムがあります」と話す。
例えば中編「人間昆虫記」。新進作家、十村十枝子(とむらとしこ)はその年の芥川賞を受賞する。ところがその授賞式の折、別の場所で1人の女性が自殺。彼女は十枝子とかつて一緒に暮らしていた女性だった-。次々と他人の才能を盗み、相手を破滅させていく悪女。だがその姿は妖しさと無邪気さをたたえ、やはり美しい。展覧会では同作のほか、「奇子」「I・L」などから、えりすぐりの妖艶(ようえん)な美女を見ることができる。



