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【金曜討論】<部活動指導の外注化> 石井昌浩氏「教師の負担軽減が急務」 渡辺敦司氏「安易な委託は対症療法」

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【金曜討論】
<部活動指導の外注化> 石井昌浩氏「教師の負担軽減が急務」 渡辺敦司氏「安易な委託は対症療法」

 大阪市と大阪市教委が来年度から、一部の市立中学校で部活動の指導を民間事業者に外部委託する方針を決めた。指導に当たる教員の負担を軽減することが目的で、専門性の高い指導者を呼ぶことで生徒の技術向上も期待されている。一方で学校教育の一環としての部活動を外部委託することによって、生徒指導が希薄化する恐れも指摘される。部活指導の外注化の是非について、教育評論家の石井昌浩氏と、教育ジャーナリストの渡辺敦司氏に見解を聞いた。(溝上健良)

 石井昌浩氏

 --大阪市の方針をどうみるか

 「時宜にかなった適切な問題提起だと思う。東京都杉並区の一部中学校では土日限定で部活動の外注を始めているが、大阪市では平日も含めた全面的な導入を検討する方針のようで、顧問教師のあり方にまで踏み込んだ議論が展開されることを期待している」

 --部活動の外注化で、教師の負担軽減が期待されている

 「これまで部活動は顧問教師の献身で支えられてきたのが実態だ。熱心な先生は家庭も顧みず、土日もなく、休めるのは本当に盆暮れくらい。それでいて部活動手当は高校生のアルバイト代より安い。そもそも学校教育における部活動の位置づけが非常にあいまいで、生徒の自主的な活動を教師も自主的に指導・監督するという図式になっている。とはいえ事故があれば教師の責任が問われることになり、こうした教師の善意と熱意に頼る制度には限界がある。部活動のあり方を根本的に見直すべき時期にきており、特に土日の教師の負担軽減は急務だろう」

 --部活動は学校教育の一環だ。外注化に問題はないか

 「教師の指導と外部指導者とをどうつなぎ合わせるかが課題となる。丸投げではいけない。顧問教師がいわばゼネラルマネジャーで、外部指導者が専任コーチや監督となるような役割分担と連携が重要になってくる」

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