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【鈍機翁のため息】(166)間奏 I 日本人を衰弱させる言葉狩り

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【鈍機翁のため息】
(166)間奏 I 日本人を衰弱させる言葉狩り

 日比谷図書文化館で開かれている「林忠彦写真展-日本の作家109人の顔」を見てきた。銀座のバー「ルパン」の織田作之助や太宰治、ゴミだめのような書斎の坂口安吾など、大半はどこかで目にしたものだが、大きく焼かれた写真は雑誌のグラビアとは比較にならぬ迫力を持つ。この会場でひさしぶりに今東光和尚の笑顔を目にして、「自衛隊は人殺しが役目なんだから、しっかり人を殺せ。俺は坊主だから引導をわたしてやる」との発言がよみがえった。昭和43年に参議院議員となった和尚が初めての国会質問で発した言葉である。「自衛隊は軍隊ではない」という国をあげてのごまかしが許せなかったのだろう。おおらかな時代だった。大人の時代、良識の働いた時代であった、と言い換えてもよい。

 ところがそれ以降、「進歩的」メディアは保守系政治家の発言への監視を強め、中国や韓国を巻き込むことで多くの首を飛ばしてきた。特にひどかったのが「核兵器保有の是非を国会で議論すべきだ」と提起した西村真悟防衛政務次官に対する朝日新聞の攻撃だ。それは自分の「敵」に言論の自由を一切認めず、社会的に葬ろうとする、一党独裁国の機関紙のような振る舞いだった。こんなメディアと真っ向対決できたのは石原慎太郎都知事だけではなかったか。メディアはいつまでこんなことを続けるのだろう。飼い慣らされた言葉しか使えないこの世界で、日本人はどんどん愚昧、ひ弱になっていく。それが彼らの狙いか。(桑原聡)

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