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【中高生のための国民の憲法講座】第64講 「良識の府」の選挙制度は? 石田榮仁郎先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第64講 「良識の府」の選挙制度は? 石田榮仁郎先生

参議院の役割と選挙制度について考えてみましょう

求められる「理の政治」

 参院は現行の政党を基盤とする比例代表制を廃止し、各都道府県から、もしくは全国を9から11ほどに分けたブロックから、非政党化の中で地方の再生・地方創生の原動力となる議員を選出する「選挙区選挙」に一本化し、定数は170人(現行の3割カット。衆・参合わせて500人でこれも現行の3割カット)とする私案は、皆さんどのように思いますか。

 現代政党国家の中で「非政党化」論を唱えても、実現はなかなか困難でありましょうが、さればといって、現在の二院制を前提とした場合、現状の参院を肯定的に捉える人が多く存在するとは考えにくいと思います。

 もともと参院はその独自性からして、日本国憲法制定議会でも「参院は社会各部門、各職域の知識経験ある者が議員となるよう考慮すべきである」と論じられたように、「非政党化」が目標とされたはずです。政党を基盤とする衆院の「数の政治」に対し、参院には「理の政治」が求められていました。地方分権・地方創生が叫ばれている今こそ、参院はもう一度初心に帰るべきと考えます。次講は、憲法改正を前提に衆・参対等合併による一院制について考えます。

                   

【プロフィル】石田榮仁郎

 いしだ・ひでじろう 早稲田大学第一政治経済学部政治学科卒業、同大学院政治学研究科憲法専修博士課程修了。近畿大学法学部教授・法学部長を経て現在近畿大学名誉教授。虎ノ門法律経済事務所弁護士。専攻は憲法・比較憲法。日本法政学会名誉理事・比較憲法学会副理事長・憲法学会常任理事。著書、論文多数。

                   

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