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【中高生のための国民の憲法講座】第63講 あるべき衆院の選挙制度は 石田榮仁郎先生

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【中高生のための国民の憲法講座】
第63講 あるべき衆院の選挙制度は 石田榮仁郎先生

衆議院も参議院も同じような選挙制度。改革が望まれます

 前回62講「国会議員の定数削減を考える」の具体策を考えてみましょう。最もドラスチックな方法は、現在の衆議院と参議院を対等に合併して一院制にすることですが、これには憲法の改正を必要とします。本講では現在の二院制を前提としつつ、定数大幅削減を視野に入れた衆院の選挙制度を考えてみます(憲法43条2項、47条)。

 ◆参院と似たり寄ったり

 日本国憲法は、衆議院に「民意の反映」を(従って衆院に憲法上の優越規定あり)、参議院には「良識の府」「理性の府」たる役割を期待しました。その期待は選挙制度の面でも表れていなければならないはずです。ところがどうでしょう。今や衆院も参院も同じような選挙制度で顕著な差異がなくなっています。

 衆院は1選挙区1人選出の小選挙区制で300人(次回総選挙から295人)、全国を11ブロックに分けた比例代表制で180人が選ばれます。小選挙区に立候補し、なおかつ小選挙区で立候補した当該比例代表のブロックにも重複して立候補できます。

 つまり、小選挙区で敗れた候補者(敗者)を比例代表で復活させる「敗者復活制度」を設けています。この敗者復活は、当選票数に対する落選者の票数の割合「惜敗率」で争われます。比例代表候補者リスト中、例えば5位から15位までを惜敗率で争うのです。最高裁も、この小選挙区比例代表並立制の合憲性を初めて判断した(最高裁判事全員による)大法廷判決で、「小選挙区選挙において示された民意に照らせば、議論があり得る」としながらも、最終的には立法部(国会)が決めること、立法裁量だとしています。

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