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聴覚障害者の電話リレーサービス 代行は必要な社会インフラ

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聴覚障害者の電話リレーサービス 代行は必要な社会インフラ

 利用方法は、聴覚障害者がスカイプやライン、メールなどでオペレーターがいる事業者の事務所に連絡。オペレーターは相手に電話し、「聴覚障害者からの電話です」などと話し掛ける。オペレーターはビデオチャットで聴覚障害者と手話で対話し、電話の相手と聴覚障害者の会話を仲介する仕組み。パソコンなどに打ち込んだ文字情報を通訳してもらうこともできる。

 茨城県つくば市の大学職員、管野奈津美さん(29)は手話と文字情報の両方で利用。「これまでは家族に頼んでいたが、自分で電話ができるようになった。相手とやりとりしながら思い通りに自分の意思を伝えられるのですごく便利」と話す。

 ◆海外では公共サービス

 日本では、このサービスで銀行やクレジットカードなどの問い合わせはできない。「代行が本当なのか、電話では確認できないから」(大手銀行)という。聴覚障害者が110番、119番するための緊急通報の仕組みもない。

 日本財団によると、公共サービスの一つとして聴覚障害者向け電話リレーサービスを行っているのは、欧米を中心に少なくとも21カ国。米国では銀行など金融機関も手話通訳者による電話の代行を認めている。管野さんは米国留学中(2007~11年)、銀行カードを紛失したが、専用ブースから電話し、すぐに対応してもらった。法律でオペレーターには守秘義務があり、個人情報がもれる心配も感じなかったという。

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