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【ニッポンの分岐点 大学(3)】“受験戦争”あおった大改革 共通一次試験

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【ニッポンの分岐点 大学(3)】
“受験戦争”あおった大改革 共通一次試験

 昭和54年、国立大学の入試で大改革が行われた。それまで各大学で行っていた入試を統一し、共通一次試験が導入されたのだ。「大学入試センター試験」として、今日まで続くこの方式は、大学の序列化や受験競争の過熱をあおったと批判されるが、当初の狙いは全く違うものだった。

平易な問題が並ぶ

 54年1月13日。初の共通一次試験が実施されたこの日は、東京都心でも積雪が観測されるなど、全国的に悪天候となった。

 国内トップクラスの進学校として知られる灘高校(神戸市東灘区)の3年生だった和田秀樹(53)=現国際医療福祉大学大学院教授=もこの日、34万人余の受験生の一人として、国立大入試で初めて採用されたマークシートの米粒大の解答欄を一心不乱に鉛筆で塗りつぶしていた。

 のちに大学受験の通信教育講座を主宰し、“受験の神様”の異名をとる和田だが、このときは珍しく緊張していた。問題が難しかったからではない。逆だった。

 「こんな易しい問題ばかりだと、“足切り”の点数がとんでもなく高くなるかもしれない」

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