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【遠い響・近い声】英語教育は本田圭佑選手に学べ 客員論説委員・千野境子

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【遠い響・近い声】
英語教育は本田圭佑選手に学べ 客員論説委員・千野境子

 近所にある英語幼稚園の園児たちのお散歩に時おり遭遇する。先日は、途中でポツポツと雨が当たってきた。「オー、イッツ、レイン」「レイン、ドロップス」。かわいい声が次々上がり、引率の若い日本女性と英会話らしきものを行う光景が何ともほほえましい。

 さてしかし、文部科学省の「英語教育の在り方に関する有識者会議」による「英語教育改革実施計画」具体化に向けた初会合の議論となると、こちらはほほえましいでは済まされない。

 昨年12月発表の同実施計画は、小学校英語の開始時期を現行の5年生から3年生に前倒しし、中学校の英語授業を原則英語で行うなどの方針を示した。

 結論からいえば、私は5年生開始も反対だから、3年生は論外だ。英語力の土台となる日本語力(国語)の劣化さえ懸念される昨今、国語=母語もまだ十分でない3年生に英語を課せば、最悪は両方不完全になり取り返しがつかない。

 報道によれば、初会合で楽天の三木谷浩史委員は英語教育の充実が「日本にとって死活問題」と強調されている。全く同感で、喫緊の課題だとも思う。

 が、国家百年の計である教育は日本の将来像と不可分であり、優先順位を間違えてはいけない。いま8歳児が限られた時間割で最優先すべき課題は何か。一にも二にも体力作りと母語の充実で、英語ではあるまい。特に公教育はそうだ。

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