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百貨店の未来はどこに!? 残るべきサービスとは? GQ編集長と三越伊勢丹HD・IT戦略担当長が対談

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百貨店の未来はどこに!? 残るべきサービスとは? GQ編集長と三越伊勢丹HD・IT戦略担当長が対談

百貨店に残るべきサービスは?

 北川:今年の4月に情報戦略本部を設立しまして、IT戦略をゼロから見直してきました。そういうことをやっていてわかったのは、僕たちが楽しいと感じることは、たとえば15年前とくらべてそれほど変わってはいないのだけれど、ただ、その楽しいことを享受するその仕方が変わったということです。たとえば、映画を劇場で観るのではなくスマートフォンで観る。ビジネスでも、電話でアポイントを取るのではなくチャットで取る、といったようなことですね。そう考えると、お客さまを取り込む時の手段は、過去の延長線上で考えるだけではだめではないか、と思うようになったのです。

 鈴木:なるほど、そうでしょうね。

 北川:本部長からは「百貨店にどういうサービスが残るべきか、それをどう絞り込むかにかかっているぞ」と言われています。“おもてなし”に代表されるようなアナログの価値をどう残していくか。デジタルテクノロジーを使えば何でもできるのですが、それはまた、デジタルテクノロジーが会社を潰す時代になったということでもあるのではないか、とさえ思います。

 鈴木:たしかにそうかもしれません。北川さんは、“アナログの価値”をどのように残していこうと考えているのですか?

 北川:百貨店のイメージは多様です。「高級」とか「ハードルが高い」とか「帰省前におみやげを買いに行くところ」であるとか、いろいろですね。でも、そういうイメージと紐づく買い物の多くは百貨店でなくてもできるものなんですね。

 鈴木:そうですね。では、三越伊勢丹にしかできないことってなんでしょう。

 北川:それは「歴史」でした。三越には約340年、伊勢丹には約180年の歴史があります。これはお金では買えない特徴です。これだけの長期間にわたってビジネスを続けられたということは、つまり、それぞれに何かしらの“哲学”があったからであるはずです。それを探っていったら「現銀掛値無し(げんきんかけねなし)」というモットーに行き当たりました。これはどういう意味かというと、値引きをしなくてもお客さんに買ってもらえるということです。つまり、それだけの価値を感じてもらえる。そうなるためには、やはり人なのです。お客様ときちんと関係性を築けないと、「現銀掛値無し」は成立しません。

 鈴木:ということは、百貨店がお客さんと一種のコミュニティになっていくということにもなるのでしょうか?

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