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F1との比較で解き明かす 93年の歴史をもつ「世界一過酷な耐久レース」ル・マンの魅力

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F1との比較で解き明かす 93年の歴史をもつ「世界一過酷な耐久レース」ル・マンの魅力

 「世界一過酷な耐久レース」とも称されるル・マン24時間は、なぜロマンの宝庫なのか?エンジニアとドライバーたちに突きつけられたそのチャレンジの本質を、F1との比較で解き明かしてみよう。

 Words: Tatsuya Otani

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 トヨタTS040を引き連れて走るアウディR18。その走りには、ディーゼルのパイオニアとしてのプライドが滲み出ていた。

 まだ自動車が発明されて間もない1923年に始まったル・マン24時間は、人々の移動の自由を格段に拡大することになるこの新しい乗り物の高速性能と耐久性を証明する壮大な実験だった。延々とフルスロットルで走り抜ける全長6kmのユノディエール・ストレートを用意したのも、昼夜を問わず24時間走り続ける過酷なレースフォーマットを採用したのも、そのためだったと理解すればすんなりと呑み込めるはずだ。

 もうひとつ、ル・マン24時間で重要なのは様々な技術を用いた自動車の出場を認めている点にある。どのクルマがもっとも速く、そしていちばん壊れにくいかを比較するためのレースなのだから、技術をひとつに絞っては意味がない。この点こそ、ル・マン24時間とF1レースの最大の違いといえる。なによりF1のFとはFormula、すなわち「決められた方式」の意味だ。つまりF1は同じ技術で競争したときに誰がもっとも優れているかを明らかにするものだから、その目的も意義もル・マンとまったく異なるのは当然といえる。

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